- 2010年12月7日 日本の航空100年記念フォーラム~日本の航空の明日を考える
Forum for Japan Aviation Future (主催:東京大学航空イノベーション研究会, 東京大学総括プロジェクト機構航空イノベーション総括寄付講座, 東京大学政策ビジョン研究センター
後援:国土交通省, ㈶日本航空協会, ㈳日本航空宇宙工業会, 全国地域航空システム推進協議会)
2010年は、1910年12月に徳川好敏陸軍工兵大尉と日野熊蔵陸軍歩兵大尉が東京・代々木練兵場(現在の代々木公園)で我が国初の動力機による公開飛行を実施してからちょうど100年目にあたりました。この間、航空輸送量は飛躍的に伸び、いまや航空機は経済活動や生活になくてはならないものとなっています。
一方で、我が国は少子高齢化の進展や人口減少に歯止めがかからず、また、リーマンショック以後の景気低迷も相まって、航空会社の経営環境は非常に厳しく、地方路線を中心とした航空ネットワークの維持・活性化が緊急の課題となっています。
そこで、この節目の年に産官学の有識者を招き、これまでの我が国の航空の発展を振り返りつつ、今後のさらなる発展のために、今何が求められているかについて、議論・提言を行いました。

- 2010年10月27日 セーフティフォーラム "Aviation Safety Forum" (主催:東京大学総括プロジェクト機構航空イノベーション総括寄付講座,社団法人 日本航空技術協会)
後援:国土交通省 航空局,独立行政法人 宇宙航空研究開発機構,財団法人 日本航空協会,社団法人 日本航空宇宙学会,社団法人 日本航空機操縦士協会,東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻)
- 2010年8月27日 社会人向け「東大航空産業セミナー」"Aviation Industry Seminar"
(主催:東京大学航空イノベーション研究会(代表 鈴木真二)
後援:日本宇宙工業会, 東京大学総括プロジェクト機構航空イノベーション総括寄付講座)
- 産業構造の変化もあり航空関連産業参入への機運が高まっています。航空関連製造事業の技術面、ビジネス面、制度面等における特殊性の理解の助けとなるようセミナーを開催致しました。
- 2010年5月19日 University of Tokyo and Boeing "Aviation Environmental Workshop" (東京大学)
Experts from the United States of America and Japan shared their knowledge of technologies that have enabled significant reductions in aircraft noise and emissions to date. Technologies being developed for further reduction in aviation’s environmental foot print was discussed.
日米両国の専門家を招き、 航空機の騒音と排出ガスを 大幅に削減する最新の技術 的知見を共有しました。航空に起因する将来の環境 負荷を削減するため、現在 開発中の技術について議論 しました。

- 2010年2月18日 International Seminar on Aviation and Climate Change
- As air transport is expected to grow continuously, the environmental impact from the GHG caused by the aviation sector becomes increasingly important. This seminar invited experts and researchers from Japan and Europe to discuss the technological feasibility of attaining emission reduction targets as well as future research directions on the issue. The outcomes from COP15 and recent measures in Japan and Europe was shared for facilitating productive discussions.
航空交通は、今後も引き続き成長することが見込まれており、航空セクターから排出される温暖化ガスの影響は看過できないものとなりつつあります。本セミナーでは、国内外の研究者を招き、昨年12月に開催されたCOP15の結果やEUの排出量取引等、航空セクターにおける我が国や欧州の取組みを踏まえ、今後の排出削減目標は技術的に達成可能なのか、また、そのための今後の研究の方向性について議論しました。
プログラム
9:30-10:00 登録
10:00-10:10 開会の辞 -松本洋一郎/東京大学理事・副学長
講演
10:10-10:30 岡野まさ子/東京大学:航空セクターにおける温暖化ガス排出の現状と概要
10:30-11:00 Annela Anger-Kraavi/ケンブリッジ大学:2012年以降の国際航空政策について
11:00-11:30 Frank Wetzel/ドイツ環境省:EUにおける環境プログラム及び最近の研究動向(仮)
11:30-12:00 伊藤智明/昭和シェル石油(株):2050年までのエネルギーシナリオについて
12:00-13:30 昼食
13:30-14:00 岡井敬一・田口秀之・藤原仁志/JAXA:JAXAにおける脱化石エンジン研究開発の取り組みについて
14:00-14:30 今村満勇/㈱IHI:航空エンジンにおける環境性能向上への取組み
14:30-15:00 佐倉 潔/三菱航空機㈱:MRJ/環境にやさしい航空機の誕生
15:00-15:30 舩井康伸/JAL(究極のCO2削減フライト)の概要
15:30-15:45 休憩
パネルディスカッション
15:45-16:30 今後の目標達成に向けて (上記講演者のほか、田中鉄也/ICAO、鈴木真二・津江光洋・李家賢一/東京大学)
16:30-17:00 総括・閉会の辞 -鈴木真二/東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻教授
- 2009年12月9日 The Ceremony of the 100th anniversary of the first gliding flights in Japan ~ collaboration between France and Japan in Aviation 日仏合作グライダー100年記念講演会式典(法人/フランス航空宇宙工業会日本委員会、在日フランス大使館、川崎重工㈱、㈱計算力学研究センター、五甲商事㈱、全日本空輸㈱、三菱商事㈱、㈱日本航空、三菱重工業㈱、㈱フロムページ、ダッソー・システムズ㈱ 個人/相原宏徳、桜井達美、戸田信雄、鈴木和雄、諏訪吉昭 (敬称略))
後援:日本宇宙工業会, 東京大学総括プロジェクト機構航空イノベーション総括寄付講座)
- 100年前の1909年12月、フランス大使館付武官ル・プリウール、海軍大尉相原四郎、東京帝大教授田中舘愛橘の3名 が、第一高等学校構内(現在の農学部キャンパス)と上野公園でグライダーの牽引飛行に成功した。 これを記念して2009年12月9日、航空イノベーション総括寄付講座が事務局となり、 東京大学、在日フランス大使館、航空宇宙会(航空宇宙工学科同窓会)の共催により、 安田講堂において記念講演会と式典が開催された。
約500名の参加の中、岡野まさ子特任准教授(CAIR)の司会により開始され、開会の辞として、 濱田純一総長より田中舘教授の紹介と「大空へのチャレンジを果敢に試みた先駆者の存在と、 フランスとの古くからの絆も思い出しながら、次の時代に向けて大胆に飛翔していく覚悟を新たに したい」との挨拶のあと、フローランス・リヴィエール=ブリス在日フランス大使館科学技術参事官 から「100年前の日仏の協力のように、新たな航空のコンセプトの創出に力をあわせてほしい」と の挨拶があり、保立和夫工学系研究科長からは西洋化をめざした当時の大学とは別の意味で国際化を目標とした バイリンガルキャンパス構想が紹介された。基調講演では、航空史家の村岡正明氏から日仏三名の出会いとその活動が説明されたあと、 GIFAS(フランス航空宇宙工業会)日本委員会のジャンポール・パラン氏とミッシェル・テオヴァル会長から航空分野における 日仏の交流史と、航空宇宙産業の活動状況等が紹介され、ブノワ・リュロー在日フランス大使館商務官からフランスの 航空科学関係大学での取り組みが説明された後、鈴木真二教授(工学系研究科、CAIR)から航空イノベーションの実現に向けた 国際連携の重要性が指摘された。
後半は、相原氏の孫にあたる相原宏徳氏、田中舘教授のひ孫にあたる松浦明氏を交えたパネル・ディスカッションが 日本航空協会の酒井正子さんの司会により進行した。その後、ダッソー・システムズのベルトラン・サンマルタン氏から コンピュータモデルの航空機開発への応用に関して講演があり、CGによる当時の飛行の再現が公開され、 最後に航空宇宙工学科・専攻の学生により製作された10分の1サイズのグライダー模型による会場内のフライトが披露され、 五代富文航空宇宙会会長による閉会の辞により終了した。CGモデルと模型はリチャード・アンセル氏が当時の写真から再現した精密イラストを参考に製作され、当日は同氏も出席された。
同日、夕刻より、山上会館において東京大学、在日フランス大使館主催のレセプションが中村裕子特任研究員(CAIR) の司会により開催され、江川雅子東京大学理事とフローランス・リヴィエール=ブリス参事官の挨拶の後、戸矢博道全日本空輸(株) 常勤顧問による乾杯があり、日仏関係者の懇談の宴が催され、 実行委員を代表してフランス側からミッシェル・テオヴァルGIFAS日本委員会会長と東大側から鈴木真二教授による挨拶によって 閉会となった。
